多様性が尊重され、誰もが自分らしく生きられる社会。
一人ひとりが「私には力があるんだ」と思えるような、教育。
それを求め、実現したいと動いている人は、日本にも韓国にも存在し、それぞれに、社会や教育現場の課題に取り組んでいます。
今回のEDUTRIPは、日韓の市民同士が出会い、つながり、交流や議論の中から学び合うことをコンセプトとました。
今だからこそ、そのための場をつくることに意味があるのではないかと思い、企画しています。
* * *
熾烈な受験競争のイメージが強い韓国の教育。その一方で、そのあり方に異議をとなえるかたちで、
「代案教育(オルタナティブ教育)」「代案学校(フリースクール)」が広がりを見せている国でもあります。
公立学校の中でも、「革新学校(イノベーションスクール)と言われる公立のオルタナティブスクールともいうべき学校が増えてきており、
こども主体の民主的な教育を目指す教師のネットワークも構築されています。
また、韓国は、市民活動がとても活発。それぞれが自団体の活動に終始せずに、
テーマを越えて連携しながら、社会にインパクトを与えようと動いています。
こどもの教育や若者支援の分野でも、そういうつながりをもとに、政策や取り組みが生まれてきています。
韓国の現場での試行錯誤を知ることは、日本の現場で奮闘している方、
日本の教育をよりよく変化させていきたいという思いを持った方にとって、大きなヒントとなるはず。
この冬、「これからの教育のつくり方」「社会の変え方」を考えるために、韓国をともに訪れませんか?
韓国の子ども・若者を取り巻く環境は今どうなってる?
教職員組合を訪問し、学校と教育の現状を伺います。
オリエンテーションの意味も込め、全国教職員労働組合を訪問し、韓国の教育の全般的な状況、昨今の課題や、教職員組合としての問題意識など、お話を伺います。
全国教職員労働組合の主な活動は、以下の通りです。
①団体交渉を通じた教員処遇・教育環境の改善 ②革新学校建設の推進
③教師の成果給与の廃止 ④性平等の実現 ⑤「真の教育実践大会」の開催
⑥無償給食の実現 ⑦.腐敗した私学校を根絶するための私学法の改定
⑧学校運営委員会の設置などを通じた教育自治の拡大
⑨進歩(革新)派教育監や教育委員たちと正しい政策樹立に努める
当日は、国際部長がお話をしてくださる予定です。
学校教育を変えようとする教師同士のネットワーク
「実践教育教師の会」の先生たちと意見交換。
「実践教育教師の会」は教師同士の情報共有、研究、出版などで、地域グループの会や研修、オンラインでのコミュニケーションの活動を主に行なっているネットワーク団体です。また、2015年「教師が作っていく教育の話」という全国単位の教師学術大会を開催しています。「生徒たちが尊重する心をもとに自分と他の人を理解し省察できる人間に成長するようにする」「生徒たちが自立的で主体的な人生の計画をたて、強い意志をもって実践できる人間に成長できるようにする」など10の約束を掲げた実践教育憲章を掲げ、現場からのボトムアップで教育を創造しています。http://www.koreateachers.org/
こどもたちの進路やキャリアをどう広げ、支えられる?
「クリキンディセンター」を訪れ、ディスカッション。
NGO・市民活動・社会的企業の拠点となっている「ソウルイノベーションパーク」内にある、『進路』をテーマにしたハブ施設・クリキンディセンター(ソウル市立恩平青少年未来進路センター)を訪れます。
ここでは、青少年が自分らしい人生を生き、よい仕事につけるよう共に活動し支援する活動が行なわれており、プロジェクトとしては、1日2時間の「進路想像」授業(学校や地域のグループ単位で申込み)や、実践体験型の「作業場学校」「ヤングシェフ」などのネットワーク学校、技術と交流・協業の実践を学ぶ「未来進路作業場」などがあります。 https://krkd.eco/
(※写真はクリキンディセンターHPから借用しています)
参加・体験型の平和教育に取り組んでいる
PEACE MOMOでワークショップを体験し、意見交流。
みんながみんなから学ぶ水平な「学びあい」の経験と実践を通じて、より平和でより暴力のない社会をつくることを目指し、実行する団体「PEACE MOMO」。体験やアクティビティ、ワークを通して「平和の感受性」を育てることによって、社会・世界の変容を起こすことを目指して活動をしています。MOMOのオリジナルのワークショップを体験します。
▼団体名のPEACEには、以下の意味が込められています。
P:Participatory:参加して学ぶこと
E:Exchange:交流して学ぶこと
A:Artistic-Cultural:芸術的・文化的に学ぶこと
C:Critical- Creative:クリティカル・創造的に学ぶこと
E:Estranging:見慣れたものを違う視点で捉え直すことhttps://peacemomo.org/english
ワークショップの後は、民主的な教育づくりのための運動の若きリーダーであるMOMOのスタッフの皆さんとの意見交換も予定しています。
教育を変えようと活動している
教育・学校関係者、市民活動家との交流パーティ。
PEACE MOMOが運営しているコミュニティカフェを会場にして、
訪問先団体の方をはじめ、ソウル近郊で教育運動・市民活動に関わっている皆さんとの懇親会を行います。
カジュアル・気軽な雰囲気の中で、日本語・英語・韓国語を交えて、わいわいお話し、つながりをつくりましょう。言語はスタッフもサポートいたします。
(※写真はアハ!のHPから借用しています)
性教育を通して民主的で平等な人間関係を学ぶ!
「アハ!ソウル市立青少年性文化センター」を訪問。
日本ではなかなか取り組みが進めにくい状況にある性教育。
今回は、YMCAがソウル市の支援を受け運営している青少年の性・ジェンダー教育、性の相談専門「アハ!」を訪れます。「青少年が自分の性に対して気楽に自由に話せ、彼らが自らを性的主体と認め、平等で平和な性文化を率いる主人公になる」というビジョンは、日本におけるリスク回避の話に終始する性教育のイメージとも異なります。性的マイノリティの権利の実現にも取り組んでいるアハ。性教育や、性の多様性についての教育/性の多様性が受けとめられる環境づくりに、日本でどのように取り組んでいくか。そのヒントを得られるはずです。
https://www.ahacenter.kr:46165/about/aha
お買いもの、グルメetc・・・
フリータイムも確保!
毎日のプログラムの後や、最終日には自由行動ができる時間も。おいしいものを食べたり、お土産を物色したり、あかすりエステに行ったり・・・ぜひ楽しんでください^^
曺 美樹 / Cho Misu
〈 現地コーディネーター 〉
東京生まれ。国際交流NGOピースボートのスタッフとして日韓共催クルーズや南北コリアクルーズなどの運営を担当。また、紛争や環境など世界の平和問題を船旅を通して学ぶ「ピースボート地球大学」を担当し、平和学、平和教育に関心を持つ。2013年より、韓国聖公会大学大学院でアジアNGO学を学ぶ。その後、日韓市民が一緒に舞台に立つミュージカルを主催する団体を立ち上げ、日韓または東アジアの市民交流の場づくりに携わる。現在は新聞記事翻訳の傍ら、市民活動・教育現場のスタディツアーのコーディネーターや通訳として活動している。
▼メッセージ
昨年、韓国では「SKYキャッスル」というドラマが大ヒットしました。子どもを超名門大学に入れることだけが「人生の勝利」と信じて疑わない母たちの姿を通じて、階級格差がますます激しくなっている韓国社会を痛烈に風刺した作品でした。激しい競争社会が根強い韓国ですが、その分、現状の教育方式に警鐘を鳴らし、新しい教育環境づくりに取り組む人たちがあらゆる現場で活躍しています。また、社会問題に対して自ら声を上げ、行動し、実際に社会を変えていく市民のパワーがあります。教育現場で、NGOで、組合で、また行政で、教育と社会をイノベーションする活動家たちとぜひ直接出会い、語り合ってみませんか。同じ問題意識をもつ日韓の人が、持続的につながっていけるきっかけになればと思います。
武田緑 / Midori Takeda
〈 サポートスタッフ|ツアー全体責任者 〉
1985年生まれ。Demo代表 / 教育コーディネーター / 人権教育・シティズンシップ教育ファシリテーター。民主的な学び・教育=デモクラティックエデュケーションを日本中に広げることをミッションとして、教育関係者向けの研修の企画運営、現場の課題解決のための伴走サポート、教材やツールの開発・提案、キャンペーンづくりなどに取り組んでいる。
これまでに国内外の教育視察企画を多数実施。日本の教育システムや最新の動向に関しても詳しい。教育コーディネーターとして教育課題の解決や、よりよい教育を創造を目指して多岐にわたって活動。訪れた国は60カ国以上。
参加者同士での振り返りや対話で学びがグッと深まる。
EDUTRIPは、旅の最初のアイスブレイク、学びたいこと・旅の目的を確認/共有するワークから始まります。そして、その日のプログラムで感じたり考えたことを参加者同士で語り合う時間を大切にしています。
同じ場所を訪れ、話を聞いても、それぞれ感じることは違います。ましてや、EDUTRIPには教職員、学生、 NPOスタッフ、企業人、中高生など様々なバックグラウンドの方が参加します。それぞれの視点から見えたこと考えたことを分かち合うことで、旅での学びは2倍にも、3倍にもになります。
割安な価格設定に加え
早割&学割 / 教職員割 の併用でさらにお安く!
「できるだけ安く行きたい!」「できるだけたくさん学びたい!」その両方のニーズにこたえられるのがEDUTRIPです。
期限までにお申込みいただくことでお安くなる早割に加えて、学生さんや現役の教職員の方にもご参加いただけるように、時期や価格を設定しています。
[ 3泊4日 ]2020年2月8日(土)〜2月11日(火・祝)
※詳しい旅程は調整中です。下記から変更になる可能性もあります。あらかじめご了承ください。
2月8日・土(1日目)
・朝、韓国へ関空から出発
※成田、福岡発着は旅費が変わるかもしれませんので、
お問い合わせください
・午後、全国教職員労働組合を訪問。
韓国の教育の現状と課題についてのオリエンテーション。
2月9日・日(2日目)
・「実践教育教師の会」の先生と交流、ディスカッション
2月10日・月(3日目)
・「クリキンディセンター
(ソウル市立恩平青少年未来進路センター)」訪問
・平和教育NPO「PEACE MOMO」訪問
・韓国の市民活動 / 教育運動関係者の方との交流パーティ。
2月11日・火(4日目)
・「アハ!ソウル市立青少年性文化センター」訪問
・最終振り返り
・フリータイム
※参加費に含まれているもの:航空券・現地宿泊費・現地交通費・視察研修コーディネート費
※含まれていないもの:ご自宅と空港の往復交通費・現地での食費・お土産代・空港施設使用料・燃油サーチャージ
【お申込み・お支払いについて】
※まずは以下のリンクからお申し込みエントリーをお願いいたします。
※お支払い期限は40日前・12月30日(月)となります。
※早割〆切の翌日(12月1日)からキャンセル料(申込金相当)がかかります。
※中高生の方の単独参加は保護者の方の同意書の提出が必要になります。
【早割について】
※申込金として参加費の一部(3万円)を下記の口座にお振込みください。
なお申込金は今回の海外交流費用の一部として充当させていただきます。
< 振込先口座:ジャパンネット銀行 / ビジネス営業部 / 普通預金 / 1725247 / Demo 武田緑 宛>
※連休の関係で混んでいますので、早割は先着15名までとさせていただきます。
申込金の入金が確認ができた順番に受付とします。
また、参加費の残金は「早割」締め切り後、提携旅行会社より順次、請求書を発送いたします。
【学割・教職員割について】
※教職員割の対象は小中高にお勤めの方です。また、大学院生の方も学生割引対象です。
【企画コーディネート・お問い合わせ先】
Demo |EDUTRIP事業部 - 旅行手配:(株)豊田旅行 –